君のとなりで恋をします。─上─
「もう、葵ちゃんやめなよ。下品だよ?」
咲花が冷静にそう言うと、葵斗にはダメージが大きかったらしい。
ガチ凹みの葵斗。
「香純が嫌じゃなければ答えな。
…ちゃんと健全に付き合ってるんだし、恥ずかしがる必要ないだろ?」
少し困っていた私に、柊吾は優しくそう言った。
たしかに恥ずかしがる事じゃない。
まだキスまでしかしていないんだし…
もし既にその先をしていたとしても、健全な高校生男女なら何もおかしくない。
「じゃあ、やっぱり真実で。
…まだキスまでしかしてないよ。」