極上蜜夜~一夜の過ちから始める契約結婚~
私は一度大使館を出て、再びローマ観光に戻った。
六時には、また大使館に行くことになっている。
まだまだ日の長いローマで観光を切り上げるには、正直、ちょっと早いけど、その分私は精力的に、観光地を訪ね歩いた。
大使館に戻ってきたのは、午後五時五十分。
一日歩き回り、ほどよい疲れを心地よく感じているのを自覚して、私は無意識に苦笑を漏らした。
なんだろう。
今日、第一歩を踏み出した時と比べると、信じられないくらい気分が高揚している。
バッグを掏られるなんて、人生でそうそうない最悪な目に遭った後なのに、ずっとずっと、ローマの街を楽しむことができた。
一人で適当にレストランに入り、慣れないオーダーに緊張しながら、寂しく食事をとる。
旅の間はそうなることを覚悟していたから、成瀬さんが食事に誘ってくれたことが、素直に嬉しい。
初めての一人旅って、なにが起こるかわからない。
未知の経験でも、心から楽しんでみようと思える。
午後六時を少し過ぎて、成瀬さんが姿を現した。
大使館の鉄柵の前で待っていた私を見留め、驚いた様子で目を瞠る。
「驚いたな。本当に来たのか」
口元に手を遣り、戸惑ったように呟く。
「本当はご迷惑だろうとも思ったんですが、私も、夕食ご一緒できるの、嬉しかったので」
私は少し緊張しながら、はにかんでみせた。
六時には、また大使館に行くことになっている。
まだまだ日の長いローマで観光を切り上げるには、正直、ちょっと早いけど、その分私は精力的に、観光地を訪ね歩いた。
大使館に戻ってきたのは、午後五時五十分。
一日歩き回り、ほどよい疲れを心地よく感じているのを自覚して、私は無意識に苦笑を漏らした。
なんだろう。
今日、第一歩を踏み出した時と比べると、信じられないくらい気分が高揚している。
バッグを掏られるなんて、人生でそうそうない最悪な目に遭った後なのに、ずっとずっと、ローマの街を楽しむことができた。
一人で適当にレストランに入り、慣れないオーダーに緊張しながら、寂しく食事をとる。
旅の間はそうなることを覚悟していたから、成瀬さんが食事に誘ってくれたことが、素直に嬉しい。
初めての一人旅って、なにが起こるかわからない。
未知の経験でも、心から楽しんでみようと思える。
午後六時を少し過ぎて、成瀬さんが姿を現した。
大使館の鉄柵の前で待っていた私を見留め、驚いた様子で目を瞠る。
「驚いたな。本当に来たのか」
口元に手を遣り、戸惑ったように呟く。
「本当はご迷惑だろうとも思ったんですが、私も、夕食ご一緒できるの、嬉しかったので」
私は少し緊張しながら、はにかんでみせた。