極上蜜夜~一夜の過ちから始める契約結婚~
暖色系の間接照明で、ちょっとムーディーな雰囲気。
夕食にはまだ少し早めの時間だというのに、店内のテーブルはすべて埋まっている。
みんな、男女二人組。
恋人か夫婦だろう。
そんな中、私と成瀬さんは、本来なんの関係もない、外交官と一人旅のOL。
今日初めて出会って、『知り合い』とも言い難い関係の私たちが、こうしてテーブルを挟んで向き合い、ワインと食事を楽しんでいるのが、なんとも不思議だ。
「成瀬さん。恋人はいないんですか?」
隣のテーブルは、英語圏からのハネムーナーっぽい。
成瀬さんも、普段、彼女を連れて来たりするのかな、なんて思って、私は深く考えずに、直球で訊ねてしまった。
「え?」
彼が虚を衝かれた様子で、何度も瞬きを返すのを見て、ハッと我に返る。
「あっ! あっ……! すみませんっ。つい、立ち入ったことを……!」
恐縮しまくって、肩を怒らせて急いで謝る。
背中に変な汗が伝うのを感じながら身を縮めると、成瀬さんは一度目を伏せてクスッと笑った。
「いいえ。別に、構いませんよ」
なんだかセクシーにワイングラスを持ち上げて揺らしてから、上品に口元に運ぶ。
「恋人も妻もいません。この職務に就いている間は、必要ない」
「え?」
「外交官は根無し草なので。周期的に、日本と海外を行ったり来たり……。そんな男、嫌でしょう?」
「いえ、そんな」
夕食にはまだ少し早めの時間だというのに、店内のテーブルはすべて埋まっている。
みんな、男女二人組。
恋人か夫婦だろう。
そんな中、私と成瀬さんは、本来なんの関係もない、外交官と一人旅のOL。
今日初めて出会って、『知り合い』とも言い難い関係の私たちが、こうしてテーブルを挟んで向き合い、ワインと食事を楽しんでいるのが、なんとも不思議だ。
「成瀬さん。恋人はいないんですか?」
隣のテーブルは、英語圏からのハネムーナーっぽい。
成瀬さんも、普段、彼女を連れて来たりするのかな、なんて思って、私は深く考えずに、直球で訊ねてしまった。
「え?」
彼が虚を衝かれた様子で、何度も瞬きを返すのを見て、ハッと我に返る。
「あっ! あっ……! すみませんっ。つい、立ち入ったことを……!」
恐縮しまくって、肩を怒らせて急いで謝る。
背中に変な汗が伝うのを感じながら身を縮めると、成瀬さんは一度目を伏せてクスッと笑った。
「いいえ。別に、構いませんよ」
なんだかセクシーにワイングラスを持ち上げて揺らしてから、上品に口元に運ぶ。
「恋人も妻もいません。この職務に就いている間は、必要ない」
「え?」
「外交官は根無し草なので。周期的に、日本と海外を行ったり来たり……。そんな男、嫌でしょう?」
「いえ、そんな」