【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
理想的ファーストキス
藍田胡桃Side*
◇
理想のキス……?
わかんない、どういうのがいいんだろう。
ううん、本当は友達と深く語り合ったことだってある。
僕壊の世界みたいな、ドキドキと胸が鳴るようなのがいい。
キスに憧れが強いのは、本当。
細かいことは、わかんない。だけど、一瞬で終わるのは絶対やだ。
「……長いの」
「な、なが?」
あ、灰野くんの頭に「?」がいっぱい飛んでる。
「チュッてして、すぐ離れちゃうのは、やだ」
「あぁそういうこと……ん、わかった」