キミ、が欲しい
「ただの同級生じゃないでしょ」
女子トイレで麻衣子が反論。
「アハ、そうだね〜」
「ごめん星那、私が余計なこと言っちゃった……星那の元カレだって」と梓も。
なるほど、だからあんな態度なのね。
「きっと桜庭も気になってると思うよ〜星那の歴代元彼」
そうか、麻衣子の言ってることも一理あるかも。
全部が全部話す必要はないだろうけど……
「だって自分は初めてだけど、相手はそれなりに経験してるんでしょ?私なら気になっちゃうかな…」
だよね。梓の気持ちそのものなのかな、今のハルは。
トイレから出たら、どこか2人きりでゆっくり話してみようかな…と思ってた。
不安な想いさせたんなら素直に謝ろうって。
今の気持ちちゃんと伝えようってハルの姿見つけて、そう決めたのに。
「あ!居た居た!見つけたよー!結城星那さん!」
廊下に響き渡る声で名前呼ばれてビクッとした。
え、一体何!?っていうくらいハチマキ、タスキをかけた男女の集団が「ちょっとお時間ください」とか言ってる。
これ、何人いるの?
え、なに!?また拉致されるの!?
周り完全にガードされてる。
よく見ればこの人たち、生徒会?
生徒会主催とかあったっけ?
「イヤーン、告白タイムじゃ〜ん」
梓がポッと紅くなってる。
ハチマキ、タスキにはそう書いてあってギョッとした。
「ちょっと待って…私、彼氏…」
彼氏居るからって言おうとしたら生徒会長に口を押さえられ「とにかく来て」と連行された。
中庭の特設ステージに無理やり上げさせられて謎の歓声を浴びる。