日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
信じろ!

鳴瀬 渉

カランコロン



下駄がいい音を立てて鳴る。



んー、やっぱり休日は和服だな。



ん?あれは、渉か?



東華の家の門に着くと渉が門の場所に
腰掛けていた。



さながら追い出された子供みたいな
顔をしている。



「なーにやってんだ?こんな所で」



「正信か。」



いや、本気でなんか落ち込んでる。



俺こういうの苦手なんだよな。



ガリガリと頭をかいて隣に座る。



「どうした、入れない理由があるのか」



「側近を、解雇された。」



「....は?」



「東華様が、俺は俺の人生を歩めだと。」



何してんだよあいつ。



きっとこいつ、渉にとっての
生きがいは東華の傍で働くことだろう



「...俺は、どこで間違えた」



「...しらねー」



「そう、だよな。」



「はー、この際あいつの悪口ぶちまけろ」



「は?」



「そうしたらきっと清々するぜ!」



「はは、そう、かもな。」
< 180 / 299 >

この作品をシェア

pagetop