日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「正信。」



「ん?」



「ルッサンブルクスのルッサルに
連絡を入れなさい。」



「お、おう。」



俺のスマホでルッサルにかけると
3コール目で出る。



「出たぞ」



「スピーカーに」



スピーカーのボタンを押す。



「ルッサル」



『おや!これはこれは、東華様。
お久しぶりでございます。』



「久しぶりね。


至急、やって欲しい仕事があるのだけど」



『指名はありますかな?』



指名?



スーツ着くんのに人を指名する必要は
ねーだろ?



「あるわ。


鹿妻 瑞葉をお願い。」



鹿妻って、あの桃華の彼氏の坊ちゃんと
同じ苗字じゃねーか?



『かしこまりました。
変わります』



「ええ」



『もしもし。
瑞葉でございます。』



「瑞葉、至急情報を集めて欲しいの」



『なんなりと』



「最近の黒田組の動き、
そして黒田 康晃の言動や行動。


隅から隅まで調べなさい」



『かしこまりました。』



「ごめんなさい。損な役回りばかりで。」
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