冬 -Domestic Violence-


とにかく長引けば長引くほどオレ達に不利な状況は続く。

自力で探し出すしか無いから、

今日もハルカさんと二手に分かれて独りで捜索を続ける。



「あのすみません、
この写真の男を見かけなかったですか?」


「いやぁ・・見たことないねぇ。」






「おーい少年たち、この公園の周りで、
この男の人を見たことあるかな?」


「いや~無い~。」






「お婆ちゃん、
この写真の男を見たことある?」


「・・・zzz…・・。」






「すみません、この写真・・。」


「あー!イチローじゃん!」


「・・・すみません。失礼します。」


「ちょっと逃げるな!
ホントに警官やってるんだねぇ~!」


「ミキちゃん・・。
今は公務中だから勘弁してよ。」


「ねぇねぇ次はいつ会えるの?」


「ちょっと今は事件に忙しい。」


「え~またイチローのアクロバティック騎乗位でイキたーい!」


「バカ!!声が大きい!」


「アハハ!またね~!」


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