冬 -Domestic Violence-
あ~冷や汗かいた・・。
いつぞやの合コンで知り合った通称NMBガールの一人、
ミキちゃんとの遭遇を乗り越え、
気を取り直して・・・・
・・ん?
「ビワリーちゃーん!
もういい加減帰ってきて~!
ビワリーちゃーん!!」
・・・なんだ??
それはどこの美容院で仕上げてきたんですか?と聞きたくなる、
紫とピンクの髪色をしたおばちゃんが住宅街の方から現れた。
「ビワリーちゃーん!!」
「あのすみません、オオスカワ署の者です。
何かあったんですか?」
「あ!あなた生活安全課の人?
ビワリーちゃんは見つかった?」
「いやオレは刑事課の者で・・あのビワリーちゃんっていうのは・・??」
「あぁもうっ!いつになったらビワリーちゃーんを見つけてくれるのよ!もういいっ!」
「・・ちょっと待った。ついでに、この写真の男を見なかったですか?」
「知らないわよこんな人!!
ビワリーちゃーん!どこ~~!」
・・なんだったんだあのオバハンは・・。
鼻が曲がりそうになるキツい香水を振りまいたオバチャンは、
また街路樹や路地裏の方へ駆けだしていった。