新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「ね、座ろう」
母に誘われ、カウンターに腰掛ける。
いつも、閉店後のカウンターに親子で二人。
並んで座り、残り物の惣菜を夕食にする。
どの惣菜も母の愛情たっぷりだ。
忙しい母が私のために時間を作ってくれる、小さな頃から大好きな時間。
母に何か言わなきゃいけない時、嬉しい内容も、つらくなるような内容も。
並んで座るこのカウンターで、ポツリポツリと話す私の話を聞いてくれる。
そしてなにがあっても、全部受け止めてくれた母。
今回の件はどう切り出そうかと考えあぐね、そのまま話そうと腹を据えた。
「中村先生が、その、息子さんと会ってみないかって誘ってくださって」
結婚については言い出しづらくて、つい伏せてしまった。
息子さんに会わないか、というのは嘘ではない。