新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

 省吾さんが帰ってくると、食事をし、いつも通りを装った。
 お風呂も済ませ、ソファでくつろいでいる省吾さんの前に紙を一枚、差し出した。

「これは……」

 省吾さんは表情を固くして、その紙を見下ろしている。

 婚姻届。

 彼の引き出しから事前に持ち出しておいたもの。

「どうして出していないのか、説明してほしいです」

 責めるような口調にならないように、出来る限り淡々と話す。

 省吾さんは表情を固くしたまま、ソファに深く座り直した。

「私は提出したかった」

「それならどうして……」

「白石さんが」

「え、珠紀?」

「ええ、その珠紀さんに出すなと言われました」

「それを信用しろと言われても……」

「白石さんに、聞いていただいても構いません」


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