新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「省吾、さん?」
「ん?」
「ううん」
気がついてからの彼女は何度も名前を呼び、側にいるかどうかの確認を怠らない。
彼女の行動一つ一つが、いじらしい。
そう感じてしまう自分が情けない。
彼女から離れると、固く決意しているはずなのに。
「省吾さん」
「飲み物でもほしい? 遠慮しないで。熱が高いのだから、脱水症状になったらいけない」
私の声掛けに、力なく首を横に振る。
「省吾さんが言っていた『理由』って、なんですか?」
私の服の端をつかんで、私の顔は見ずに質問をした。
彼女はきっと、私よりもずっと強い。
だから、大丈夫だ。