新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~
「私だって、省吾さんを支えたいですし、これからの人生、省吾さんと一緒に過ごしたいです。同じ職場なら、すれ違う暇もありません」
グッと押し黙る省吾さんは顔に手を当て、顔を隠してしまった。
そしてバツが悪そうな声を出す。
「と、いうわけだ。悪い。謙吾と雅さんが二人で頑張ろうとしているところに、水を差したくなかった」
「水を差すなんて、とんでもない」
謙吾さんは全てわかっていたのかもしれない。
嬉しそうに応えている。
「私も内科医として勤務して構わないなら、厄介になりたい」
「ハハ。厄介って固いな。頼むよ、兄さん。兄さんがいれば百人力だ」
「おい。医院長はお前だからな」
戯れ合うような言い合いをする二人を見つめ、それから雅さんと目が合って微笑み合った。