新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

 春の健康診断もそろそろ終わる。
 大都病院の勤務が増え、結愛さんの職場に行く機会も減る。

 当直も回ってこれば、彼女とはすれ違い生活になる。
 そうなる頃には彼女との絆が確かなものになっていると、安易に考えていた自分を笑う。

 彼女の方は、すれ違いになって清々するかもしれない。
 自分自身が思い浮かべた想像に傷ついて、自嘲しつつも、うなだれた。

 アオシマコーポレーションでは健康診断で行った結果や問診に伴い、改めて医療機関を受診した方がいい社員や、経過観察をする社員にお知らせを送る。

 それを受け取った中の希望者と、個別に面談を実施する。

 気分が優れない、体重の減少が著しい。
 そのような鬱傾向にある社員に、いきなり精神科の受診を促すのは難しい。

 面談をし、少しずつ自分の異変に気付いてもらい、今後の方向性を模索する。

 また、会社側にも勤務体制の改善や、必要とあれば仕事内容の変更を含めた異動の実施を考慮してもらう。

 もちろん面談が必要な人は、鬱傾向の人だけではない。

 元気に会社の不満を訴える人もいる。
 第三者的な立場の産業医は不満のはけ口になり、会社と社員がより良い関係になれるように医師として指導をしていく。


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