クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?




「ジョシュア…傷の具合はどうだ?」

「は、はいっ。もう痛みもありません。」



数日後、なんと、エドワード王が俺の部屋にやって来た。
にこやかな笑みを浮かべ、エドワード王はえらく上機嫌だった。



「それは良かった。
では、今夜は一緒に食事をしよう。」

「はい、ありがとうございます。」







この先、一体、どうなるんだろう?
今夜の夕食の場で、何か言われるんだろうか?
そういえば、あの女はどうなったんだ?
あれから、全く姿は見ていないが、まだ城にいるのだろうか?



わからないことばかりだ。
ただ、エドワード王の機嫌の良さが、俺を少しだけ安心させてくれた。
あの様子なら、最悪の事態はないと思われる。



俺は、エドワード王の期待に応えられたんだと思う。
だからこそ、王はあれほど機嫌が良かったんだ。
腕の傷のことも心配してくれた。
やっぱり、今夜あたり開放する話をされるんじゃないだろうか?



ここにいれば、働かなくてもうまいものは食べられるし、なんでも聞いてもらえる。
だけど、所詮、俺は籠の鳥だ。
こんなところに、閉じ籠っているのは俺の性分には合わない。
早く、この城から出たい!
俺の願いは、ただそれだけだった。
< 24 / 352 >

この作品をシェア

pagetop