ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
 今後の方針についてふたりが話していると、入り口の扉が開いた。

「あ、ルディ……ええっ!」

「よっ」

 てっきり狼隊長だと思っていたふたりは、入ってきた背の高い男性を見て固まった。冒険者に見える彼に、椅子から勢い良く立ち上がったミメットが言った。

「……ギギリク兄さん!」

「え?」

 エリナは、男性とミメットの顔を交互に見た。

「あれ、服を作ったのか? なかなか可愛いな」

「ち、違うでしょ、兄さん!」

「あ、そうか。ただいま」

「お帰り……いや、そうじゃなくってさ!」

「うん? おう。初めまして。可愛い子猫のウェイトレスを雇ったんだな」

「そうでもなくってさ!」

「お土産か? お土産が欲しいのか? まったく、いつまでたってもミメットはお子さまだなあ、あはは」

「……いや、もういいわ……」

 ミメットは再び椅子に座ると、テーブルにぐたっと突っ伏したのだった。
 
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