ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「耳が…耳が猫……わたしも、モフモフ……」

 膝丈の、シンプルな白いワンピースを着たエリナは、呆然として鏡を見ていたが、やがてハッとして叫んだ。

「そうだ、尻尾は⁉︎」

「うん?」

 混乱するエリナを見守っていた銀の狼は、彼女の行動を見て「うわあ、よせ!」と前脚の下に鼻先を突っ込んだ。
 エリナがワンピースをまくり上げて、お尻を確認し始めたからだ。

「……残念、尻尾は生えてなかった。白くてモフモフした猫の尻尾があったら素敵だったのに。となると、耳だけが猫化してるわけね。……って、ルディさん、何してるんですか?」

 エリナは、狼の前にしゃがみ込んで、顔を隠すルディの頭を「よーしよしよし」といつもの調子でわしゃわしゃかき混ぜた。
 銀の狼は、ぐるるるる、と不穏な唸り声をあげながら「何をやっているんだお前は! いくら子猫でも、男の前でスカートをまくるなどということをしては駄目だろうが!」とエリナを叱りつけた。

「え? ……あ、そっか、ルディさんは男の子だったんでした」

「お、男の、子……」

 エリナから見たら、いくら喋っても狼は狼である。ぱんつを見られようと、なんなら一緒にお風呂に入ろうと、気にすることではない。

 とはいえ、狼が気にしているようだし、彼女は「ごめんなさい、ルディさん」と素直に謝った。
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