ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「ルディさーん、シャワーの使い方を教えてください」

 ルディがキッチンで水を飲んでいると、着替えを持ったエリナがとことこ近づいてきてから、首を傾げて言った。

「それと、さっきは変なことを言ってごめんなさい。考えてみたら、ルディさんは狼だから一緒にシャワーを浴びてもかまわないし、むしろわたしがルディさんの身体をシャンプーしてあげても良いかなって思うんです」

 その途端、常に沈着冷静な狼隊長は、盛大に水を噴き出し、げほげほとむせた。

「お、ぐほっ、おい、待て、」

「でもね、そのままだと大きくて洗いにくいから、また狼の姿に戻って欲しいんです。そうしたら、わたしが綺麗に洗って乾かして、艶が出るまでブラッシングしてあげますから」

「なっ、いや、それは、それは駄目だな!」

「駄目じゃないですよ、わたし、狼を洗うのはとても上手なんですから、本当に!」

(さすがに狼は洗ったことないけどね。でも、犬のシャンプーは得意だもん)

 狼をグルーミングするなどということは、トリマーにとっては夢のまた夢のような出来事なので、エリナは期待して瞳をキラキラさせた。

 そして、銀狼は動揺して、全身の毛並みを逆立てた。

「いや、しかし、エリナはさっき、自分のことを乙女だと言ったではないか!」

「乙女ですよ。でも、狼のお世話をするのはいいと思うの」

 エリナはむふん、と得意そうに胸を張った。

「わたしにお世話をさせてください。そうしたら、世界一素敵な狼にしてあげますから。ルディさんはわたしのためにいろいろしてくれたんだもん、なにかお返しをしたいんです」

「そうか、だが、きっ、気持ちだけありがたく受け取っておくから、今日はお互いに自分で自分の身体を洗うことにしよう。あと、俺は人化してからシャワーを浴びる習慣があるからな、うん、シャワーは別だ」

 ルディは「えー」と言って不満そうなエリナに重々しく言い、シャワーの使い方を教えたのであった。
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