花のようなる愛しいあなた
和やかな雰囲気の秀頼と家康の様子を見て誰もが胸を撫で下ろした。
食事会を終えた家康の機嫌は良かった。
思いやりや礼儀正しい好青年ではないか。
今回深い話はしなかったものの友好的で千姫を思いやる姿勢には好感が持てた。
秀頼殿にはあまり野心というものが感じられぬ。
まぁ、秀忠もそうだが親が大きな実績を残した者ほど子は野心など持ちようもないからのう。
今後付き合いを進めて、徳川の補佐的な立場の仕事を任せてみるのも良いかもしれんのう。
家康は本日の会見のために奔走した加藤や浅野に褒美を取らせた。
加藤家も浅野家も難しい立場にありながら、両家を結び付けようと尽力した。
「清正殿、こちらを」
「ありがたく頂戴奉ります
そう言う加藤の目は虚で家康と視線を合わせないようにしている。
「?」
なんだその態度は?
折角褒美を取らせようというのに…?
それとも秀頼の前だからわしから褒美をもらうことを躊躇しているのか?
貴様はもう徳川方の部下だということをまだ認識しておらぬのか?
家康は少し苛立った。
こやつは会食にも参加しようともせず
わしがいかにもこの青年を殺すかのような猜疑心に満ちた態度を取りよって…。
せっかく穏便に済ませようとしてやってんのに
そういう貴様らの態度こそが癪なのだ
なぜわからん!
しかしながら家康は笑顔を保っている。
「では、皆の衆!
これから我らが共同で作っておる大仏を観に行こうではないか!」
「それは良きお考えにございます!」
会食を終えた一行は、豊国神社へ向かうことになった。
「おじさん、俺からもこれあげるよ」
頼宣はさっき義直からもらった白いドロップを加藤に渡した。
「大人の味らしいよ」
「…?」
信長さまからかつて頂いた金平糖みたいなもんだろ…?
ハッカ味のドロップは慣れない者には刺激が強い。
「っぐっ…っ!!!」
「まさかおじさん辛くて食べれないの?」
頼宣と義直はニヤニヤしながら加藤を見ている。
「そんなことはない!
う、うん、大人の味だな!」
加藤はちょっと無理して食べ切った。
「あぁもう、食べ過ぎは体に毒でござる」
その後ドロップは本多に回収されてしまったので、義直と頼宣はちょっと不服そうだった。
「さぁさ、お二方も豊国神社に参りますよ」
「…は~い」
食事会を終えた家康の機嫌は良かった。
思いやりや礼儀正しい好青年ではないか。
今回深い話はしなかったものの友好的で千姫を思いやる姿勢には好感が持てた。
秀頼殿にはあまり野心というものが感じられぬ。
まぁ、秀忠もそうだが親が大きな実績を残した者ほど子は野心など持ちようもないからのう。
今後付き合いを進めて、徳川の補佐的な立場の仕事を任せてみるのも良いかもしれんのう。
家康は本日の会見のために奔走した加藤や浅野に褒美を取らせた。
加藤家も浅野家も難しい立場にありながら、両家を結び付けようと尽力した。
「清正殿、こちらを」
「ありがたく頂戴奉ります
そう言う加藤の目は虚で家康と視線を合わせないようにしている。
「?」
なんだその態度は?
折角褒美を取らせようというのに…?
それとも秀頼の前だからわしから褒美をもらうことを躊躇しているのか?
貴様はもう徳川方の部下だということをまだ認識しておらぬのか?
家康は少し苛立った。
こやつは会食にも参加しようともせず
わしがいかにもこの青年を殺すかのような猜疑心に満ちた態度を取りよって…。
せっかく穏便に済ませようとしてやってんのに
そういう貴様らの態度こそが癪なのだ
なぜわからん!
しかしながら家康は笑顔を保っている。
「では、皆の衆!
これから我らが共同で作っておる大仏を観に行こうではないか!」
「それは良きお考えにございます!」
会食を終えた一行は、豊国神社へ向かうことになった。
「おじさん、俺からもこれあげるよ」
頼宣はさっき義直からもらった白いドロップを加藤に渡した。
「大人の味らしいよ」
「…?」
信長さまからかつて頂いた金平糖みたいなもんだろ…?
ハッカ味のドロップは慣れない者には刺激が強い。
「っぐっ…っ!!!」
「まさかおじさん辛くて食べれないの?」
頼宣と義直はニヤニヤしながら加藤を見ている。
「そんなことはない!
う、うん、大人の味だな!」
加藤はちょっと無理して食べ切った。
「あぁもう、食べ過ぎは体に毒でござる」
その後ドロップは本多に回収されてしまったので、義直と頼宣はちょっと不服そうだった。
「さぁさ、お二方も豊国神社に参りますよ」
「…は~い」