僕の庭
びわは、そうしなかった。
僕の一番近くで、死んでいってくれた。

優しい子だろう?
分かっていたんだ。

びわがいなくなったら、僕はびわを探して周るだろう。
君も知っての通り、僕は歩くのにも随分手間がかかる。
けれど、そんな事は問題じゃない。
僕はこの役立たずの足を引きずって、びわを探して周るよ。見つかるまで、ね。

びわはそうさせないように、獣の性を捨てて、僕のそばにいてくれたんだ。
そして、今もこうして僕のそばで眠ってくれている。

僕の最後の家族。

ありがとう。ありがとう、びわ。
君がいてくれて、僕は救われていたよ……。





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