君の隣でみる夢
「おはよう」
「おはよう」
永遠はいつものように柚葉に起こされて寝ぐせ頭のままリビングへでた。
キッチンに立つ柚葉を後ろから抱きしめてそっとお腹に触れる。
「ちょっと張ってる?」
「うん。夕べも何回かお腹が張って目が覚めちゃって」
柚葉の言葉に永遠は柚葉を自分の方へ向かせた。

「起こせよ」
「ごめん。ぐっすり眠ってたから」
永遠は少し頬を膨らませながら柚葉の肩を抱いてソファへ連れて行くとそこへ座らせた。
「大丈夫だよ?」
柚葉の言葉に永遠は微笑みながら首を横に振る。
「続きは俺がやるよ。少し休んだほうがいい」
柚葉は夕べもパニック発作を起こしている。
目の下にはくまができていて顔色も悪い。
今日もその時のことは覚えていない柚葉。
永遠は無理に思い出させようとはせずに柚葉を休ませようとした。
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