キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
pipipiと着信音が…………。

悠君?!

一瞬期待したけど………

そんな訳ない……………。

だって、悠君の着信音は他の人と違うから。

電話を始めた頃

ドキドキしないように、先生だって分かるようにしてたの。

今でもその流れで……………

悠君だけは特別。

そう………………いつだって、悠君は唯の特別なの。

久しぶりに思い出すと

尚一層寂しさが込み上げて。

電話に出ないとって思うのに……………

出ることが出来ない。

プツ。

聞こえなくなった着信音に…………

安心すると、余計涙が溢れる。

一人枕を抱いて、声出して泣いていると………………

pipipiと再び着信音が鳴り始める。

「………………………はい。」

どうせ、唯が泣いてるって分かってる人達だから………って

諦めて出ると。

「…………………………………………………
……………………………………………………。」

まさかの……………無言電話。

涙なんて、直ぐに引っ込む!

えっ!?

一人ぼっちなのに………………イタズラ電話?!

頭に浮かんだのは…………………後藤先生。

…………………………………怖い!!!!
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