キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「前々から、気が強く…………。
女の子なのにぃ~って思ってたんだけど…………。
苛められるより、良いかな?って。
だけど、流石に今回は。
『愛里の方が若いのに、どうして唯先生!?
おまけにチビが、甘えて!!
絶対、悠人先生を取り返す!!』って息巻いてて………。
迷惑かけられてないですか??」

「えっ?
いえ……………。
ただ、甘えるひよこ組の子供たちを羨ましそうに見てたから……
気になったんです。
私の婚約もあって…………………
愛里ちゃんには……………申し訳ないなって……………。」

傷つけるつもりはもちろんないけど。

婚約することで、傷つけたことには変わりなくて………

思わず声も小さくなる。

「あぁ、それは良いんですよ!
先生達、怪しいなぁ~って思ってたから。
愛里のことで、ついつい二人に目が行っちゃうから
他の人より早く気づけたんですよ。
一緒に住んでるでしょう?
バレンタインの時、愛里がチョコを渡したいっていうから……
悠人先生のマンションに行ったんです。
仲睦まじく寄り添うお二人に、ピン!ときて
愛里には『先生、まだお仕事みたいだから。
明日渡そうね!』と言って帰ったんです。
お似合いだったから
バレて二人の仲が壊れると大変だと思って
愛里にも必死に隠したんですよ!
私は、二人の結婚に大賛成なんだけど………
うちの子は………ねぇ~。
あの調子だから心配になったんです。」
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