キンダーガーテン五 ~ここが居場所~
「唯先生………
ご相談したいことがあるんですけど………いいですか?」
いつも明るく元気いっぱいの、愛里ちゃんのお母さんから
電話が入ったのは、六月を半分過ぎた梅雨の始まりの頃。
担任の航先生じゃなく、唯に??とも思ったけれど
ホンの数ヶ月前まで担任だったから
あまり深く考えないで相談に応じることにしたの。
週末の放課後、幼稚園に来て頂いてお話しを聞くことにした。
「わざわざ来て頂いてすみません。」
私の部屋に入って頂き、リラックス出来るようコーヒーを用意する。
「どうぞ。」
笑顔の私に…………
無理に笑うお母さん。
いつもと違う姿に、私も緊張してきた。
「「あの。」」
「あっ、すみません。
どうぞ……………」
「あっ、いえ。
先生から………………」
去年の家庭訪問が嘘のように、会話がぎこちない。
お互いが遠慮していても、会話が前に進まないと思い………
意を決して
「愛里ちゃん………のことですよねぇ?
………………お家でも…………様子が、おかしいですか?」
私の言葉に
「はい。
初めての失恋だから…………落ち込んで当然なのですが。
うちの子………やっぱりおかしいのか…………。
落ち込むどころか……………『戦う!』と言い出して………。
唯先生、迷惑かけられてないですか?」
「………………………………えっ!?
戦う??
迷惑をかけられてる??」
思ってもない返しに………キョトンとしてしまう。
ご相談したいことがあるんですけど………いいですか?」
いつも明るく元気いっぱいの、愛里ちゃんのお母さんから
電話が入ったのは、六月を半分過ぎた梅雨の始まりの頃。
担任の航先生じゃなく、唯に??とも思ったけれど
ホンの数ヶ月前まで担任だったから
あまり深く考えないで相談に応じることにしたの。
週末の放課後、幼稚園に来て頂いてお話しを聞くことにした。
「わざわざ来て頂いてすみません。」
私の部屋に入って頂き、リラックス出来るようコーヒーを用意する。
「どうぞ。」
笑顔の私に…………
無理に笑うお母さん。
いつもと違う姿に、私も緊張してきた。
「「あの。」」
「あっ、すみません。
どうぞ……………」
「あっ、いえ。
先生から………………」
去年の家庭訪問が嘘のように、会話がぎこちない。
お互いが遠慮していても、会話が前に進まないと思い………
意を決して
「愛里ちゃん………のことですよねぇ?
………………お家でも…………様子が、おかしいですか?」
私の言葉に
「はい。
初めての失恋だから…………落ち込んで当然なのですが。
うちの子………やっぱりおかしいのか…………。
落ち込むどころか……………『戦う!』と言い出して………。
唯先生、迷惑かけられてないですか?」
「………………………………えっ!?
戦う??
迷惑をかけられてる??」
思ってもない返しに………キョトンとしてしまう。