キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
遠足準備は、ホントに大変。

たった四人だからって、鷹をくくっていたけど………。

現実は………

主任補佐のお仕事で

バスの手配や公園での注意事項のプリント

準備物に新人先生達のフォローと大忙し。

先生や主任先生も手伝ってはくれるけど。

せっかく信頼して任された限りには……出来るだけ頑張りたい。

「唯、大丈夫?
無理せず頑張ってくれたら良いよ。
頼る事は、甘えじゃなく信頼だからね!」

先生の優しさに頷き

出来る限り頑張った。

そんなある日。

いつものように、先生を待って一緒に帰るため。

洋介さんのお店に向かっていると…………。

「あなた、唯さんよね?」と

以前、この場所で声をかけられた時と

同じシチュエーションで…………また声をかけられた。

以前と違うのは………

強引に引っ張り、公園に連れ込もうとした手が。

ベビーカーを押していたこと。

「………………………はい。」

子供と一緒。という安心感は、あるものの

前と同じ人だと気づいた途端

背筋に冷たいものが流れた。
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