キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「メロンパンとバターロールをもらって来たけど……
食べられる?
ここのパン屋さん、人気だから。
夕方になるとほとんど残ってないの。」

パンを前に寄せると、早速食べ始めた春斗君。

「可愛いね。
何歳ですか?」

小さな手でチョキを作る。

「二歳なんだぁ。」

愛嬌が良く、ずっとニコニコ。

「唯さん……………ごめんなさい。」

先程と同じく、涙を溢しながら謝る彼女。

多分、きっと。

ウチの家庭を壊した事のお詫び。

もちろん。

『あぁ、良いですよ。』なんて、簡単には言えない。

けど…………

恨みを言う気にはならない。

戸惑っていると

コンコンと

開いたドアをノックする先生。

うわぁ、早い!

今、電話してもらったのに。

心配性の先生に、温かい気持ちになる。

「こっちにいるね。」

来たことを知らせると、洋介さんの方に行ってしまった。

「すみません。
婚約者です。
帰りのお迎えに…………。
あっ、それよりも。
お話しですよね?
すみません、気が利かなくて。
春斗君が退屈しちゃいますから………早く終わらせたいですよね?
それで……………今日は?」

急かすのはいけないかなって思うけど……

春斗君………遅くなると眠いかなって思って、聞いてみた。
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