幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
久しぶりの曇り空。
雲と雲の隙間に僅かに射し込む陽の光。
湿りを帯びた外気が肌に纏わりつく。
彼が待ち合わせに選んだ場所は世界的に有名なコーヒーのチェーン店。
お洒落なビルの一階にあり、店内もオープンテラスも大勢の人達で賑わっていた。
店の入り口には六月限定ドリンクの看板が目立つように立っている。
「桜」
私が看板を見ているとが背後から心地の良い声で名前を呼ばれた。
「次郎さん・・・」
「・・・少し痩せた?」
「いえ・・・」
「じゃ中入ろうか?」
彼は細身の紺のスーツに身を包んでいた。
久しぶりに見る彼の顔。
黒縁の眼鏡はしていなかった。
「眼鏡は?」
「あ・・・今はコンタクトしてる・・・眼鏡のない顔・・・おかしい?」
「いえ・・・」
ずっと、眼鏡を着けていない方がいいと思っていたから、今の彼の方が良かった。
眼鏡のレンズ越しで見るよりも、黒い瞳が澄んで黒曜石のように輝いて見えた。
雲と雲の隙間に僅かに射し込む陽の光。
湿りを帯びた外気が肌に纏わりつく。
彼が待ち合わせに選んだ場所は世界的に有名なコーヒーのチェーン店。
お洒落なビルの一階にあり、店内もオープンテラスも大勢の人達で賑わっていた。
店の入り口には六月限定ドリンクの看板が目立つように立っている。
「桜」
私が看板を見ているとが背後から心地の良い声で名前を呼ばれた。
「次郎さん・・・」
「・・・少し痩せた?」
「いえ・・・」
「じゃ中入ろうか?」
彼は細身の紺のスーツに身を包んでいた。
久しぶりに見る彼の顔。
黒縁の眼鏡はしていなかった。
「眼鏡は?」
「あ・・・今はコンタクトしてる・・・眼鏡のない顔・・・おかしい?」
「いえ・・・」
ずっと、眼鏡を着けていない方がいいと思っていたから、今の彼の方が良かった。
眼鏡のレンズ越しで見るよりも、黒い瞳が澄んで黒曜石のように輝いて見えた。