幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
カウンターでコーヒーをオーダーし、運よく空いたテラス席に腰を下ろした。
「話って何?」
「貴方の方こそ…何ですか?」
彼は口を噤み、吐息を付くとアイスコーヒーをストローで啜った。
互いに話を始めようとしなかった。
私も自分の妊娠を告げられなかった。
「・・・昼間の仕事はなかったの?」
彼は言わずとも、私のその後を調べていた。
「ありませんでした」
結局、私は夜の世界から抜け出せなかった。
元の世界に舞い戻り、二年前と同じになった。一つ違うコトは私の中に新たな命が宿っていた。
「次郎さん・・・」
「あれから、沢口さんから君が俺と付き合ったせいで渡瀬さんにクビされたと訊いて、色々と気になっていたんだ。だから、君の手助けをしたいと思っている。まず最初に、君の無戸籍を何とかしてあげるよ」
「別に貴方のせいで…クビになったワケじゃないわ」
私を冷たく突き放したクセに。
私は六月限定ドリンク『レモンヨーグルト』をストローで啜る。
悪阻で苦しむ私には程よい酸味のあるさっぱりとした味のドリンクが合った。
「話って何?」
「貴方の方こそ…何ですか?」
彼は口を噤み、吐息を付くとアイスコーヒーをストローで啜った。
互いに話を始めようとしなかった。
私も自分の妊娠を告げられなかった。
「・・・昼間の仕事はなかったの?」
彼は言わずとも、私のその後を調べていた。
「ありませんでした」
結局、私は夜の世界から抜け出せなかった。
元の世界に舞い戻り、二年前と同じになった。一つ違うコトは私の中に新たな命が宿っていた。
「次郎さん・・・」
「あれから、沢口さんから君が俺と付き合ったせいで渡瀬さんにクビされたと訊いて、色々と気になっていたんだ。だから、君の手助けをしたいと思っている。まず最初に、君の無戸籍を何とかしてあげるよ」
「別に貴方のせいで…クビになったワケじゃないわ」
私を冷たく突き放したクセに。
私は六月限定ドリンク『レモンヨーグルト』をストローで啜る。
悪阻で苦しむ私には程よい酸味のあるさっぱりとした味のドリンクが合った。