幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~

夜は都心の彼の行きつけのバーでディナー。
落ち着いたピアノの旋律が流れるスタイリッシュなバー。
窓越しに見える東京タワーが虹色にライトアップされ、その周りは宝石のように輝く沢山のイルミネーションで彩られていた。
私はお腹の子のコトは考えてソフトドリンク。
彼は帰路もハンドルを握るのでノンアルコールのビールを頼んだ。

「今日は君の第二のバースデーなのに。
お互い、普通のドリンクじゃつまらないな・・・」

「別に構いませんよ」

「じゃ君の第二の誕生日に乾杯」
と彼の方からグラスをカチンと鳴らして来た。

「第二の誕生日か・・・じゃ0歳か・・・」

「まぁ―でも、完全に戸籍を手に入れたワケではないけど」

「でも、時間の問題です」

「桜、君・・・時折、気分悪そうにしてるけど。
具合悪いのか?」

「え、あ・・・ううん」

私は首を横に振って誤魔化す。

「隠さなくていいよ・・・子供デキてるんじゃないの?」

「蒼斗さん・・・」

「結婚した姉貴が妊娠して、悪阻で気分悪そうにしてたのと同じだからさ・・・」

「俺に言わない所を見ると、渡瀬さんの子?」

「多分」

「そう・・・」

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