元姫は辛くても笑う
「美人だな……」
「婚約者になって貰えないかな?」
「チッ(誰にも莉子はやんねぇ!)」
急に雪兄が怖い顔をする。
……雪兄不機嫌なのかな………?
「少しよろしいですか?」
「あ、はい!いいですよ。」
挨拶回りをしに行った私。
………つ、疲れた……………。
何十人かに挨拶をしに行った……。
すごい大変なんだけど………。
お世辞を色んな人が言ってくれる。
う、嬉しいけど……どうしてそんなこと言うんでしょ?
「莉子おつかれ〜」
「うん……疲れた〜」
ほかの人たちはすごいよね………
こんなことを毎日言ってるなんて凄いよ。
「あ……りこが好きないちごタルトあっちにあったよ!」
「行ってくる。」
いちごに反応して、すぐに行動した。
いちご系は全部大好きだもん。
緊張してたしお腹と空いてたからちょうど良かった〜
上機嫌でいちごタルトをとっていると、奥から変な声が聞こえた。
ケンカ……ではなさそう………?
手を止めて声の方に近づく。
そして、物陰に隠れて見てみる。
「黒崎様是非私と回って頂けませんか?」
くるくるの頭の人が言う。
わぁ……凄いな………。
って、黒崎………祐飛!?
あれ?……一緒にいた時とキャラ違う?
俺様オーラがない。どちらかと言うと紳士