世界No.1の総長と一輪の花 II









ピリッとした痛みが走った気がして、パチっと目を開けた。



目を開けたのに…
まだ夢の中にいるのかと思った。



だって、



目の前には大好きな彼がいるんだから。










「おはよ」



彼はにっ、と笑う。太陽みたいな眩しい笑顔で。




夢か現実か、そんなことを確かめるよりも…会いたかった彼に会うことができてとにかく嬉しくて。ぎゅっと詩優に抱きついた。






詩優の体は大きくて温かい。
それから、ほんのりいい匂いもする。




いつもの詩優だ。
ぽんぽん、と優しく頭を撫でてくれる優しい手も変わらない。





「おかえりなさい…!」




抱きついたまま声を出せば少しくぐもった声になってしまう。
でも、離れたくないんだ。




「ただいま」




それから詩優も私の背中に手を回してくれて、ぎゅっと強く抱き締め返してくれる。






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