世界No.1の総長と一輪の花 II





「ごめんな。起こすつもりはなかったんだけど……どうしても早く会いたかったから俺の部屋まで連れてきた」



ドキッと胸が鳴った。
どうしても早く会いたかった、ということは……
詩優も私と同じ気持ちだったんだ、ということ。それがすごく嬉しい。




「…早く起こしてよ」




そうすればもっと早く詩優と会えたのに。




「気持ちよさそうな顔で寝てたら起こせねぇだろ」




またぽんぽん、と頭を撫でてくれる。
私をあやすかのように。




気持ちよさそうな顔…とはどんな顔だろうか。
っていうか、髪の毛ぼさぼさだったかもだし、いびきかいてたらどうしよう…。




好きな人にそんな姿を見せてしまうのはさすがに恥ずかしすぎる。




「布団蹴っ飛ばして腹出して寝てるし。風邪ひいたらどうしようかと思った」




それから、ふっと笑う声が耳に届いた。




「へ?」




布団蹴っ飛ばして、お腹出して寝てた!?




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