愛してると3回言って
夏子は私が処女だということを知っている。

もちろん、その理由も。

まあもう私は処女じゃなくなったんだけども。


「相手はあの楠木さんでしょう?」

「うん」

「女子の反応が怖いわね〜」

「言わないでよ。私もそう思っているんだから」


人当たり良くて、仕事もできて、顔もいいとなれば女性社員が放っておくはずがなく。

毎日のように彼が女性社員から声をかけられているのを目にする。

誰が彼と食事に行ったとか行ってないだとか、そんな話が飛び交ってたような気がする。
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