愛してると3回言って
完全に存在を忘れていた。

素で美味しさを体で表現していたような気がする。


「……すいません。興奮しすぎですね」


ちょっとだけ恥ずかしい。

楠木さんとの食事は2回目だが、前回は全然覚えてないため私にとっては初回と変わらなかった。

そのくせ美味しいお肉につられて、つい素が出てしまった。


「いや、なんかいいなって思った」

「え?」

「そうやって美味しいものを美味しく食べる姿はいいなって思ったよ」

「そ……そうですか」


こんな直球に言われるとちょっと照れてしまう。

これは褒められているという認識で間違いないよね?


「く、楠木さんも食べてください。美味しいですよ」

「そうだね。じゃあ」


彼の視線から逃げたくて、肉を食べるよう促す。

まあ元々一緒に食べに来たんだから、楠木さんもいずれは食べるとわかってはいるが、私の気持ちが落ち着かなかった。
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