敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
「神崎さん、たまにここへ来てピアノを弾きませんか?いつとか、何時とか決めずに。
夕方以降に、あなたが自由に使える練習室を用意しましょう」

「そんなことまでしていただくなんて……」

「いいんですよ。私があなたのピアノを聴きたいので。あなたが望むなら、無償でレッスンもします」

「でも私、この先もピアニストを目指すことはありませんよ」

「そんなのかまいませんよ。それでは、私の方からお母様にも話をしておくので、あなたはいつでも好きな時にここへ来てくださいね」

「羽山先生……ありがとうございます」



その日から週に数回、私は羽山先生のスタジオに足を運ぶようになった。

スタジオでは、楽譜を見たり公開レッスンを見学したりしていた。


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