婚前溺愛~一夜の過ちから夫婦はじめます~


「もう、とっくに……私は貴晴さんのものです」

「里桜……?」

「この間の返事……あのとき、できなかったから」


 もう、迷いはない。

 初めて出会ったあの日、私は貴晴さんに恋をした。

 それは、あの日のあのひとときで終わるはずの淡い想いだった。

 この一晩だけ――そう初めからわかっていて落ちた恋だった。

 だけど、あの日の出会いは単なる始まりだったように、私たちは再び一緒にいられる運命だった。


「パーティーで初めて会った時……私はあの日、貴晴さんに恋したんです。一晩でもいい……そう思って」


 でも、また出会えて、私はやっぱり貴晴さんにどんどん惹かれ、もっともっと好きになった。

 今ではもう、離れることなんて考えられない。

 貴晴さんの手が、私の顔を見るようにそっと体を離す。

 至近距離で目が合って、私が大好きな優しい笑みを見せてくれた。


「一晩じゃ終わらないよ……これから先、俺はずっと里桜に恋をして、愛していく」

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