365枚のラブレター

(クララside)

歩君への誕生日プレゼント
こんなものになっちゃったな・・・



まだ残っていた
『買ったつもり貯金』の小銭を集め

日曜日に
私はショッピングセンターに行った



1500円で買えるものを探していたら
これがいい!というものに出会った



どうかな・・・
歩君、気に入ってくれるかな・・・



歩君が誕生日の日
尊さんの家に行くと嘘をついて
紗耶香さんと一緒だったこと



紗耶香さんから
財布をプレゼントされたこと



それらを思い出すと
胸がぎゅーって締め付けられるように
苦しくなる・・・



でも
私は信じたい!

私を好きだって言ってくれた歩君も

チャペルで指輪をくれて
すっと一緒にいようと言ってくれた歩君も




「クララ、おはよう」



月曜日の朝、歩君は
いつもと変わらず太陽みたいなさわやかな笑顔で
私の寮まで迎えに来てくれた



この時間が続いて欲しい!!


だから
この心のモヤモヤは
紙くずみたいにくしゃくしゃにして
ゴミ箱にポイしなきゃ!!


「歩君・・・遅くなっちゃったけど・・・

 お誕生日おめでとう」



「何?開けていい?」



「うん」



「これって・・・風鈴?」



「そう、南部鉄器っていう風鈴なんだって

 ガラスの風鈴と違って
 リーンリーンって、澄んだ高い音がするの

 歩君と初めて出会った時に
 風鈴が響いていたから
 
 言霊神社にある
 ガラスの風鈴にしようかとも思ったんだけど
 この風鈴の音を聞くとね
 心を癒してくれる感じがするの

 深い緑色してるし
 歩君にはカラフルなガラスの風鈴の方が
 良かったかな?」



喜んでもらえる自信がなくて
早口でしゃべっちゃった



だって、財布に比べたら安すぎだもん




「風鈴を見ると
 クララがドアから
 顔をひょこっとだした時のことを思い出すよ!

 すっげー嬉しい!ありがとう!」



歩君は
白い歯をきらっと光らせ
喜んでくれた



歩君、信じていいんだよね?



私のこと・・・

好きでいてくれてるよね?


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