365枚のラブレター
(クララside)
6月初め
明日はいよいよ文化祭
私は文化祭というものが初めてで
どんなものなのかハテナ?って感じだけど
放課後にクラスのみんなと
おしゃべりしながら看板を作ったり
縫物をするのが楽しい!
「舞ちゃん、これって何?」
「ミシン!
布をここに置いて、
クララ、このボタンを押してみて!」
え?
「キャ~~すごーい!
針がカシャカシャ降りるの早~~い!!
舞ちゃん、
私もっとミシンで縫物してみたいよ!」
「もう、感動するのはいいけど
縫い目がガタガタ!
もっとまっすぐ縫えるようにならないと
使わせてあげない!!」
舞ちゃんともキャハキャハ笑いながら
準備をしていると
聞きたくないことが耳に入ってきた
「紗耶香って、
この前歩君と二人で
観覧車に乗ったんだって」
え?
歩君と紗耶香さんが・・・
二人だけで・・・
観覧車に・・・
明らかに動揺をしている私
「クララ、そんなのただの噂でしょ!
歩君なら、そんなことしないから大丈夫」
舞ちゃんが私を思って
声を掛けてくれた
そうだよね・・・
観覧車に二人だけでって
そんなこと歩君はしないよね
信じようと思う・・・
絶対に乗っていないと思う・・・
でも
歩君の誕生日のことが
頭に浮かんできてしまう・・・
『私の誘いを断って
尊さんの家に行くって嘘をついて
紗耶香さんと二人で会っていたでしょ』って
どうしても歩君のことが気になって
学校中を探し回った
歩君どこ?
紗耶香さんとは一緒じゃないよね?
まだ私のこと、好きでいてくれているよね?
あ・・・・
歩君は校舎の裏にいた
そこには
紗耶香さんも一緒だった
歩君の本当の気持ちが知りたい!
私がそう思った時
紗耶香さんが
私の一番知りたいことを歩君に聞いた
「あゆ君、私とクララさんどっちが好き?」
私の心臓がバクバク音を立てている
お願い歩君
紗耶香さんが好きって言わないで・・・
お願いだから・・・
私だって言って・・・
「・・・紗耶香・・・だよ」
・・・・・
とっくにわかっていた・・・
もう歩君は私より
紗耶香さんが好きだって・・・
教室でも
お互い見つめあっている
優しく微笑んでいる
私と付き合いだした時の歩君と
同じ表情を紗耶香さんにしている
でも、認めたくなかった
だって私
歩君のことが大好きなんだもん
歩君が他の女の子の所になんか
行ってほしくなかったんだもん
「あゆ君、私と付き合って」
「ごめん
俺、クララとは別れられない・・・」
「どうして?
今、クララさんより私が
好きだって言ってくれたじゃん
私、クララさんより歩君のことが
大好きって自信あるよ
両想いなのに・・・
ひどいよ・・・」
「紗耶香・・・ごめん」
「私を好きなら・・・
キスして・・・」
歩君やめて!
キスしないで!
お願い!お願いだから・・・
歩君は紗耶香さんの頭を優しくなでると
「好きだよ」と言って
優しくキスをした
私は涙で
視界がぐちゃぐちゃになりながら
トボトボとその場を去った