365枚のラブレター

(歩side)

昨日
クララを・・・

裏切ってしまった・・・



紗耶香に自分の思いを伝えて
キスをしてしまった



クララは魔法界を捨てて、
俺の所に来てくれたのに・・・



あと1か月後
クララと永遠を誓わないと、
消えてしまうとわかっているのに・・・



俺は、クララではなく
紗耶香を好きになってしまった



だからといって
クララを見捨てることもできない



俺は・・・

どうすればいいんだ・・・




そんなことを考えながら
学校まで歩いていると
公園の前にクララが立っていた



「歩君、ちょっと公園で話せるかな?」



俺は言われるがままに
公園のベンチに座った



「今日の文化祭楽しみだよな

 クララ、一緒に回ろうぜ」



俺は
昨日の自分の罪を隠したくて
クララのことが一番好きな男を
演じようとした



その時



「歩君って・・・

 紗耶香さんのこと好きだよね?」



「は?なんだよそれ!」



隠していた俺の気持ちを言い当てられ
俺は不愛想な態度で
ごまかそうとしている



「聞いたよ!
 二人で観覧車に乗ったんでしょ?」



「あれはバイトの後に
 ムリヤリ乗せられただけ」



「呼び方だって
 羽月さんから紗耶香って呼び捨てになったし」



「それは
 呼び捨てで呼んでって
 お願いされたからで・・・」



「キス・・・してたじゃん

 私より
 紗耶香さんの方が好きって言って・・・」



「・・・」



俺はもうごまかしきれない



気持ちが紗耶香に行っていることを
もうクララは気づいていたんだ。



崖っぷちに追い込まれた俺は・・・


クララに逆切れしてしまった



「クララだって、琉生と仲いいじゃん」



「琉生君?バイトが同じだけだよ」



「俺が誘ってもバイトバイトって断って

 俺より琉生に会いたいだけなんじゃないの?」



「なんでそんなこと言うの?

 私、歩君が大好きなんだよ。」



「紗耶香は
 俺のために可愛くなろうって
 すっげー努力してるけど

 クララはどうなの?

 俺のためにとかそういうのないの?」



「・・・・」



クララは黙ってしまった



俺だって
クララを傷つけたいわけじゃない



クララを永遠に愛するって誓った俺が
他の女を好きになったのがいけないっていうのも
わかってる



でも
紗耶香にキスをしたところを見られて
問い詰められ

自己防衛のために
クララに文句を言って自分を守ってしまった




その時
俺はクララの口から
とんでもない言葉を聞いた




「歩君は・・・

 私に・・・

 消えてほしいんだね・・・」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




今度は俺が
何も言えなくなってしまった



「私さえいなくなれば・・・

 紗耶香さんと幸せになれるもんね・・・」



違う!

俺はそんなこと望んでない!


クララには消えてほしくない!


でも・・・




クララは大粒の涙をボロボロこぼし
走り去っていった



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