365枚のラブレター
涙がボロボロボロボロ
とめどなく溢れてきて
止まらない
「クララ、大丈夫??」
「舞ちゃん~~~」
私は舞ちゃんの胸で
ウワンウワン大声で泣いてしまった
舞ちゃんも一緒に泣いている
そこからのことは覚えていない・・・
「起きたのね?」
「えっ?・・・
美紅さん?私、どうしてお店に?」
「学校帰りに
お店に来てくれたんだけど
何も言わぬままバタっと倒れたから
ビックリしちゃった!」
そっかあ・・・
文化祭を抜け出して
ここまで逃げてきたんだ・・・
「あっ、私、バイトの時間ですよね
今準備・・・」
「クララちゃん
今日はお休みしていいわよ
琉生君がいるから大丈夫よ?」
美紅さんは、天使のように柔らかく微笑んで
ミルクティーを差し出してくれた
「私、大好きなんです
歩君のこと
本当に大好きなんです」
「うん」
美紅さんは優しくうなずく
私は溢れる涙が止められないまま
自分の思いを話し続けた
「歩君が
もう私を好きじゃないって
気づいてました
他に好きな子がいることも
でも別れたくなかったから
歩君に隣にいてほしかったから
気づいていないふりをしてたんです
そんな卑怯なことをしてたから
バチが当たっちゃったのかな・・・
学校のみんなの前で
歩君はその子と付き合っちゃった」
「クララちゃん、つらいね」
「あんなに幸せだったのに
花純さんの結婚式の時には
チャペルで指輪もくれたのに
もう私の隣には歩君はいないんですよね
明日から教室で
歩君と紗耶香さんが一緒にいるのを
見なきゃいけないってことですよね
耐えられるかな・・・
私に・・・」
自分の思いを話したら
今でも歩君がどうしようもないほど
大好きだって改めて気づいて
美紅さんに抱き着いて泣き続けた
「美紅さん・・・
もう大丈夫です」
「辛いときは、いつでも話を聞くからね」
「あの・・・
私が美紅さんに話したことを
尊さんや花純さんに
秘密にしてもらえますか?」
「美紅ちゃんがそうしてほしいなら
秘密にするよ」
「ありがとうございます
私、琉生君にもお礼言ってこなきゃ」
琉生君は
残りの惣菜を綺麗に並べなおしていた
「琉生君・・・
今日は店番任せちゃってごめんね」
「いいよ。そんなに客が多くなかったし」
「それでね・・・
ひとつお願いがあるの」
「なに?」
「私の彼氏のふりをしてくれないかな?」
「は?彼氏??」
「1か月だけでいいの!!
そうしないと私・・・
学校に行けそうもない・・・」
本当はそんな理由じゃない
あと1か月で消える私に気を使って
歩君は
本気で紗耶香さんと
恋ができなくなると思うから・・・
二人の恋を邪魔しているのが
私だとおもったら
きっと私は惨めになる・・・
そんな自分、見たくない!!
「クララはそれでいいの?」
「うん・・・
琉生君にお願いしたい」
「好きな子とかいないし、別にいいよ」
「彼氏役は
学校にいる間だけでいいから・・・」
「クララの寮は通り道だし
朝、迎えに行ってやるよ」
「ありがとう」
「その代わり、朝遅刻すんなよ
俺まで巻き込まれるし」
「頑張って朝起きる!」
こうして私は
琉生君と1か月だけの偽カップルになった
「はぁ・・・・
学校に行きたくないな・・・・」
クラスで微笑み合う
歩君と紗耶香さんを想像して
朝から胸がいたくなった
「ダメ!ダメ!
そんなんじゃ暗い顔になっちゃう!
笑って!笑って!
スマイル!スマイル!」
鏡の前のどんよりとした自分に喝を入れて
寮を出た