365枚のラブレター
(歩side)
昨日の文化祭でのクララを思い出すと
俺の心は両手で心臓を絞られるように
ギューギュー締め付けられ苦しくなった
あんなに大好きで
魔法界を捨てさせて
ずっと一緒にいると誓ったのに
俺の心変わりのせいで
クララを傷つけてしまった
しかも1か月後のクララの誕生日に
あいつはこの世から消えてしまう
やっぱり俺は
こんな思いのまま
紗耶香とは付き合えない!
俺はいつもより早く家を出て、
クララが出てくるのを寮の前で待った
でも
俺はクララに
何を言えばいいんだろう・・・
わからない・・・・
でもクララに謝らなければ・・・
そんなことを考えていると
寮からクララが出てきた
「クララ・・・」
「え??」
俺の呼びかけに
クララは目いっぱい目を見開き
ビックリして固まっていた
クララにごめんって言わなきゃ・・・
その時
「わ・・・私・・・・
琉生君と・・・
付き合うことにしたから」
「え?」
予想外のクララの言葉に
今度は俺が固まってしまった
「歩君の言ってた通りだよ
私、琉生君のこと
前から好きだったの
だけど
歩君と別れると
私が消えちゃうかもしれないし
自分の思いを隠してた
だから私のことは気にせず
紗耶香さんと付き合って」
「嘘・・・だよな?」
俺も確かに
琉生とクララが仲良く話してるときは嫉妬した
でもクララは
絶対俺のことが好きだって信じていた
それなのに・・・
クララが昨日の朝
俺のことが大好きって言ってくれたよな?
「嘘じゃないよ!
琉生君が彼になってくれたの!
あっ!琉生君が迎えに来てくれたから
私行くね」
そう言うと
クララは琉生に駆け寄り行ってしまった
俺とクララは
もうなんの関係もないってことだよな・・・
心の奥には何かが引っかかっているが
俺はその存在を無視して
紗耶香と真剣に付き合うことを決めた