365枚のラブレター

(クララside)

「クララ、遅すぎ!」



「ごめんごめん」



今日は7月6日

琉生君をさそって遊園地に来ました



明日はついに私の誕生日

永遠の愛を誓わないと
私が消えてしまう日です



最後にどうしても
バイトしている歩君を一目でいいから見たくて
ここに来ました



「キャー!!何?何?

 目の前をシューって何?」



「琉生君! 
 あんな高い所から、ビューんって落ちてきたよ! 
 何あれ!」



初めて来た遊園地というところに
私はキャーキャーはしゃぎすぎてます



「もしかしてクララ・・・

 遊園地来たことないの?」



「うん。初めて!」



「じゃあ、スリリングな絶叫コースターは
 やめた方が・・・」



「スリリング?絶叫?

 私乗りたい!!」




私は琉生君の隣で
キャーキャー笑いながら
ジェットコースターに乗った



同じものを続けて10回も



だって魔法界にいた子供の頃
ほうきにまたがって

空から垂直落下で
地面すれすれでまた上に飛ぶって
やんちゃなことを
思い出しちゃったんだもん



魔法界か・・・

懐かしいな・・・

お父さんやお母さん達
どうしているかな・・・



琉生君もジェットコースター系が好きで
他の絶叫系もつきあってくれた



面白そうなものには乗ってみたけど
メリーゴーランドだけは
面白さがよくわからなかった




「あれ、歩じゃね?」



あゆむ・・・くんだ・・・



観覧車の前に
遊園地のマスコットの着ぐるみを連れた
歩君がいた



「ぷっぴーちゃんと、握手していいよ」

「怖くないよ!
 ぷっぴーちゃんは優しいから大丈夫!」



そう子供たちに優しく話しかけている



歩君の子供好きなところも
大好きだったな・・・



歩君のバイト姿も見れたし
これでもう充分・・・



そう思っているのに
大好きな歩君から、目が離せられない



「あ!」



歩君と目が合ってしまった



目をそらそうと思っても
体はいうことを聞いてくれない



琉生君の声で、我に返った



「クララ!
 あのキャラと一緒に写真撮ってもらおうぜ」


琉生君に腕を引っ張られる



ダメだよ!
歩君に会っちゃうじゃん!



私は歩君に気づかれず
ただ見ていたかっただけなのに・・・



それなのに
琉生君はを私の腕をひっぱって
歩君の前まで連れてきた



「歩、ここでバイトしてたんだな

 このキャラと写真撮ってくんない?」



「良いけど・・・」



ぷっぴーの前に、私と琉生君が並んだ



レンズ越しに
歩君を見つめる



歩君は私のこと見てくれてる?



レンズ越しでもいい

今だけでいい

お願い・・・

私だけを見つめて・・・



「撮れたよ」



私は歩君のところに駆けより
カメラを受け取った



「写真、ありがとう・・・」



「クララ、
 今日の雰囲気、かわいいじゃん」



え?



歩君が・・・かわいいって言ってくれた!!!



しかも
そんなとびきりな笑顔を向けられたら
歩君への気持ちが
止められなくなっちゃうよ・・・



「ありがとう。
 舞ちゃんがかわいくしてくれたの」



「クララ、観覧車のりに行くぞ!」



「うん」



琉生君に呼ばれ私が行こうとすると



な・・・に・・・?



歩君が
私の腕をつかんだ



これ・・・

どういうこと・・・・?



「ごめん、今の忘れて・・・」



うつむきながら沈んだ声でそう言うと
歩君は
ぷっぴーの元に走って行ってしまった



歩君がつかんだ手の温もりが
まだ残っているまま
私は琉生君と観覧車にのった


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