アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
しばらくして、最後の給料日が出た。

これに、貯金を合わせて約2か月、なんとか過ごさなければいけない。

「ああ~。」

けれど、何度計算しても足りない。

いや、実際は固定支出だったら、何とか足りる。

残りの食費や、小遣いなどがなんとも、寂しい金額になってしまう。


「切り詰めるって言ったって、どこを切り詰めるって言うの?」

もうため息しか出て来ない。

こうなったら、やっぱり母親に頼るしかないか。


私はスマートフォンを持って、目を瞑りながら、電話のマークを押した。

『はい。』

思ったよりも早く出た母親に、スマートフォンを落としそうになる。

「あ、あの!お、お母さん?」

あっ、まずい。

緊張しすぎて、声、裏返った。


『そうですよ。あなたのお母さんですよ。』

「う、うん。よかった。」

何がよかったのか。

母親からも、「はあ?」という声が聞こえてくる。
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