アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
そしてその紳士は、名刺を一枚差し出した。

「有難うございます。」

私はそれを受け取ると、目を丸くした。


ネットワーク社 CEO!?

ネットワーク社って、あの有名な会社!?

しかもCEOって、確か……

最高責任者!?

しゃ、社長!?


私は何度も、名刺とその紳士を、交互に見た。

高そうなスーツ。

キラキラ光る靴。

ネクタイも、高級そうなシルクだ。

確かに、眩しい!!


「どうされました?どこか痛みますか?」

「あっ、いえ!お気になさらないでください。」

私は、リムジンの隅っこで、小さく丸まった。

こんな場違いなところ、私には無理だ。


「もうすぐで、病院に着きますよ。」

「はい……」

窓から見えるその病院は、敷地だけでも、どこかのお城みたいに広い。

しかも、テレビで見た事がある、金持ち専用の病院!?


「お嬢さん、お嬢さん?」
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