アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
なーんて。

仕事が決まらないからって、急に結婚に走るのは、失敗の元だよ。

そして私が、腰を降ろしてテレビを見ようとした時だ。

知らない携帯番号から、着信があった。

「誰?」

切っても、またかかってくる。

いたずら電話か、それとも間違い電話か。

私は、思い切って電話に出てみた。


『ああ、つむぎさん?』

その声に、飛び上がる程驚いた。

「お、お、折橋……さん?」

手がプルプル震えている。

『覚えてくれてたんだ。嬉しいな。』

胸がキュンとする。

自分のタイプの人に、そんな事言われたら、今直ぐにでも付き合いたくなるわ。


『元気?』

「はい、元気です。」

無理して笑った。

『仕事決まった?』

ううっ!そんな確信つくの?

「ま、まだです。」

シーンと静まる空気。

電話でこれは、かなりきつい。


「はははっ……頑張ってるんですけどね。」

私は笑って誤魔化した。
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