アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「そうか……マックか……」

だが、折橋さんは足を組んで、頭からマックが離れない。

「あのう……」

「はい?」

「もしかして折橋さん、マック食べたいんですか?」

折橋さんは、こっちを見て、固まっている。


「もし、食べたいんだったら、マックにしましょうか。付き合いますよ。」

はははっ。

好きな人が、マック食べたいって言ってるんだもん。

ここは、付き合ってあげるのが、愛情ってものだよ。


だがそう言った途端、折橋さんの目の色が変わった。

「本当ですか!」

「えっ……あっ……はい。」

驚きながら返事をすると、リムジンは急いでUターンをした。

「よかった。」

「そんなに食べたかったんですか?」

「はい。」

ニコニコしながら、マクドナルドに向かう折橋さんは、なんだか初めてマクドナルドに行く小学生みたいだった。
< 62 / 255 >

この作品をシェア

pagetop