アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「ありません。」

「それでは、今までお疲れ様でした。」

私はもう一度立ち上がって、頭を下げた。


会議室を出て廊下に出ても、ただ茫然とするしかなかった。

市来さんとかは、会議室に呼ばれてないって言うから、これからも契約社員として、この会社で働く事ができるんだろう。

そう思うと、自分が惨めだった。


私が、何をした?

勉強だって、一生懸命したし。

お母さんの家の手伝いだって、遊びたかったけど頑張ったし。

高校も大学も、人が羨むようなところに入学したし。


でも、人生が狂い始めたのは、就職活動をしていた頃からだ。

そんな頑張ってきた私でも、この厳しい就職活動に漏れず、何社も就職試験を受けては、落ちまくっていた。

ようやく就職が決まったのは、友達の中でも、最後の方だった。


皆で、就職決定したって、お祝いして。

いざ、社会人生活開始!って。


就職した会社が、悪かった。
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