ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「すべて、わたくしの勘違いでしたのね」

「セレネ姫、このような事態になってしまい、申し訳ありませんでした」

「いえ。あの、カイロス殿下。その、婚約破棄は、撤回できますでしょうか?」

「もちろんだ」

「よかった」

これにて、めでたしめでたしである。

誤解が解けたシールドライト夫人は立ち上がり、頭を深々と下げる。

「皆様、ご迷惑をおかけしました」

「もう、いい」

「カイロス殿下……深く、感謝いたします。どうぞ、これからもお元気で」

再び会釈し、シールドライト夫人はそのまま帰って行った。

十年ぶりの元乳母との再会は、とんでもない事件になってしまった。もう二度と、会えないだろう。未練などないのか、実にあっさりとした別れだった。

それにしても、私がうっかり二人の再会を覗いてしまったせいで、大変な騒ぎに発展してしまった。反省しなければならないだろう。

覗き、ダメ、絶対。それを信条に、今から生きていこう。
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