ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
三日間の移動期間を経て、王都に到着する。

周囲を城塞で囲まれた街は、外から眺めると物々しく見える。しかし、一歩中に入ったら、賑(にぎ)やかで華やかな大都市であった。

果てしなく続く石畳に、天まで届くのではと思ってしまう時計塔、活気ある市場など、四方八方、どこを見ても飽きることはない。

私達がお世話になるのは、エリスの母方の実家だ。そこで一晩過ごし、翌日は舞踏会へ参加するという、なかなかハードスケジュールだった。

エリスの母方の実家は、アストライヤー伯爵家から私を預かるにあたっての世話賃を多くもらっているのだろう。まるで姫君がやってきたような歓迎を受けた。

私の同じ年の一人息子がいるようで、“金”の瞳をしながらアタックしてくるが、無視を決め込んだ。
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