ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
『アステリアの記憶から、“ショウユ”に関するものを視てもよいか?』

「ええ、どうぞ」

『失礼する』

リュカオンは目を瞑り、うんうんと頷いている。

『なるほど。豆を発酵させて作るソースなのだな』

「ええ」

『作業工程の映像はいくつかあったが、詳細はないようだ』

それは、私がテレビで見た醤油の製造工程だろう。たいてい、詳しい材料は作り方は企業秘密であることが多いので、詳細を知ることはなかったのだろう。

『関連して、“すし”に何かソースを塗って食べるものもあったが』

「あ、江戸前寿司!」

江戸前寿司は醤油に浸けて食べるのではなく、甘く煮詰めた醤油を塗って食べるものだ。パーティーの軽食にするならば、江戸前のほうが食べやすいだろう。

問題は、ソースだ。この国でポピュラーなワインを使ったソースは絶対に合わない。

試行錯誤した結果、牡蠣油のソースがもっとも醤油に近い風味を出すことができた。これをお寿司のネタに塗って、なんちゃって江戸前寿司に仕上げた。

鮭っぽい魚のお腹からいくらも出てきたので、レタスをお皿代わりにして、酢飯といくらを載せ牡蠣油のソースをかけたプチいくら丼も作ってみる。
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